日常に潜む低周波音の発生源

低周波音は日常のあらゆるところに潜んでいます。普段は気にならなくても、ふと耳を澄ました際や眠れない時などに気になってしまい、ストレスを感じることがあります。
ここでは、日常に潜む低周波音の発生源についてご紹介します。低周波音による被害をできるだけ避けるために、低周波音についてしっかりと理解しておきましょう。

家庭内に潜む発生源


家庭内にも低周波音の発生源となり得るものがたくさんあります。換気扇や冷蔵庫、エアコンのコンプレッサー、送風機、脱水ポンプなど、動き続けるものから発せられることが多いといえます。このようなものはこまめに電源を落としたり、音の少ない製品に買い替えることで解消できる可能性があります。
最近では、冷蔵庫や洗濯機、エアコンに作動音の大きさが表示されていたり、静音を売りにしている製品があります。購入時にチェックしてみるといいでしょう。

室外機からの低周波音

家庭用燃料電池やヒートポンプ技術を利用した家庭用給湯器を原因として不眠などの被害が発生したとして訴えるケースが多く発生しています。自宅のものではなく、隣家に置かれたもので被害が発生し、訴訟に至った結果、最終的にはメーカー側が費用を負担し、元の給湯器を撤去、別メーカーの給湯器を設置し直すというケースが実際にありました。

身近な施設からの低周波音

家の外から影響を受ける低周波音としては、電車や自動車、航空機などから発せられるものが一般的ですが、たとえば風力発電施設からの低周波音なども深刻な問題としてとらえられています。環境省も風力発電施設からの騒音や低周波音については、実態把握や周辺住民への調査を行うなどの対応を行っています。

周りの環境、施設が影響する場合、発生源にどうにかしてもらうといった選択肢は難しく、転居せざるを得ないといったケースが多いようです。

平板の振動による低周波音


平板の振動とは、板や膜が震えることによっておこる低周波音です。例えば、道路橋を車が通るときに橋が揺れて音がしたり、溢水ダムの流水によって空気が振動して低周波音が発生することが挙げられます。

このような音も防ぐことが非常に難しいといえるでしょう。

まず発生源を調べて早めに対策を

低周波音は騒音と違い、少しその場にいただけでは気付かないことが多く、自分が影響を受けることが予測しづらいという性質があります。また、騒音であれば慣れるということもありますが、低周波音は慣れるよりむしろ時間により悪化するケースの方が多いものです。

不眠や体調不良が、低周波音による影響であると疑われる場合、ただ我慢するのではなく、まず発生源について調べてみて、悪化する前に対応方法について検討してみましょう。